登山のこと

私のハンドルネームの「穂高」は、北穂高岳に由来しています。大学時代寮に住んでいて、同じ寮の人とお互いの出身地が近く友達になりました。その人の恋人がワンゲル部で、夏休み、冬休みを利用して山に登っていました。「♪娘さんよく聞けよ、山男には惚れるなよ」という歌がありました。私には登山は、お風呂にも入れず何泊かして汗臭いというイメージがありました。そんな私が本格的な登山をすることに目覚めました。きっかけは義父が散歩に出掛け、帰って来れなくなることが度々あったからです。私たち夫婦も、どちらかが認知症になっても2人で散歩に出掛ければ帰って来ることが出来ます。そこで、通称「大吉山」という山(?)から、登り始めました。幼稚園児でも登れる山です。登って下りて宇治川を見ながら、買ったビールとお弁当を食べるのが楽しみでした。しばらくしてニュージーランドのミルフォードトラックに申し込みました。しかし、世界中から申し込みが有り1日に入れる人数の制限が有るので、1年は待たなければと旅行会社には言われましたが、6ヶ月待ちで行くことが出来ました。「世界で一番綺麗な散歩道」とのキャッチフレーズですが、登山の経験が少しでもないと踏破は出来ないと思いました。シャワーも使え、ワインが出る食事で、ドイツ、フランス、オーストラリアの人たちと仲良くなり、とても楽しい旅行でした。帰って来て彼(夫)の会社の同僚で、弾丸登山をする人にミルフォードの写真を見せて欲しいと頼まれました。見せたところ、比良山の武奈ヶ岳に登ったら?と言われました。青ガレと言う岩を登るのに、下から見上げて足が震えました。登ってみると下から見上げた程ではありませんでした。武奈ヶ岳は、登ったり、下ったりで結構大変な山です。私たちが登り始めた頃はリフトとケーブルカーがありましたので、帰りはそれを使えば良いという安心感がありました。今はリフトもケーブルカーも予算の都合で撤去されています。何回か登っていると、また同僚の人が今度は「北アルプス」に登ったらどうか、と提案してくれました。北穂高岳に登りました。その頂上から槍ヶ岳が見えました。次は槍ヶ岳で、槍の穂先まで登りました。槍ヶ岳は写真で見ると美しい山ですが、登る山ではないと私はあまり感動しませんでした。次は白馬岳に登り縦走するつもりが、悪天候で余儀なく下山。雷が鳴り響き、岩の窪みに頻繁にしゃがみ込み、命からがら下山しました。翌年は、昨年縦走出来なかったので白馬岳に再び登りました。私たちが山小屋に着いた後、雪崩が発生しました。登山の時はいつも娘と妹、弟に行程表をパソコンで送り、知らせておきます。母は心配するので、いつも下山してから「登って来たよ」と報告していましたが、何故かあの時は母にも送ってしまったようです。登山の時は新聞もテレビも見ませんから、雪崩が起こっていたことも知りませんでした。夫婦2人が白馬岳で雪崩に巻き込まれて亡くなったとテレビで報道されたのを見て、母は私たちのことではないかと大騒ぎになりました。母は娘や妹、弟にも電話を掛けまくり夜も寝られなかったそうです。その頃私たちは既に縦走を終え下山していて、のんびりとケーブルカーに乗り花を観賞していました。娘から携帯に電話があり、吃驚しました。すぐに携帯で母に電話し一件落着となりましたが、何故あの時、母に行程表を送ったのか・・・(@_@;)冬の西穂高岳に登った時は、西穂高山荘まですごく良い天気でした。その夜ブリザーブで、翌日は来た道が判らなくなっていました。3000m級の山の雪は手からサラサラとこぼれ落ちるパウダリースノー。とても綺麗ですが、歩いていると足を締め付けてくるのです。転んだら、足が締め付けられ起き上がれない。私たちは2人だったので、お互い助け合って何とか無事に下山出来ました。1人だったらと思うと、ゾッとします。足を雪の中から抜くと青白い光が見えます。それはとても綺麗な光です。雪女を思い出しました。綺麗だけれど、雪は怖い。道か崖かの区別が付かないのですから(>_<)雪も怖いのですが、アイスバーンになった山も怖い。夏に立山を縦走した時、スイスイと簡単に登れた雄山がアイゼンが効かなくて、滑るのです。登る時は目が上だけど、下りる時は足に目が付いていないから、どこに足を置いたら良いのか判らない。その上アイゼンが効かず、滑る・・・。こんな低い山で遭難なんて大変だと思い、引き返しました。それを見て登っている人たちも次々と下山してきました。ヒマラヤ登山に挑戦する登山家の方々を頭では凄いなと思っていましたが、この経験で心から凄いなと思い、敬服です。母の介護等が始まり登山はお預けとなりました。これからは、幼稚園コースの大吉山から始めるとしますか(*^^)v

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穂高

「宇治のお茶まる」の副代表で、会計担当。チャレンジショップでは店番も担当。